06.01.06:10
|
11.13.21:26
<7年前>は今回で一応ひと区切り。
「森林浴に行きません?」 まだ陽は高い。この海辺からならそれほどかからない。 海岸沿いの道から、一転、つづれ織りの山道をひた走る。 女の子に限らず、他人を乗せて走るのは久しぶり。 カーラジオからは屈託のないDJのトーク。 ハンドルを握りながらかわす、他愛のないおしゃべり。 車を止め、遊歩道を歩く。 足下をとられそうになる君に、思わず手を差し伸べる。 遠慮がちに握り返す、思いのほかきゃしゃな手。 小さな廟が終点。 少し傾きかけた太陽の下、ほかの人影は見当たらない。 腰かけて話しているうち、次第に縮まる、距離。 僕の肩にもたれかかる、心地よい重さ。 肩に回す手、ほほに触れる指。 そして重なる・・・ふたつの・・・影。 さいしょのぬくもりと、はにかむ君の顔を、まだ僕は覚えている。 BGM. 接吻〜Kiss〜 Deep French Kiss from EARLY COMPLETE by ORIGINAL LOVE TOCT10919 PR
|
11.11.21:23
引き続きおつきあいください(照笑)。
「今度の日曜、予定ありますか?」 プレゼンテーションが終わり、安堵のため息をつく僕に、声をかけてきた君。 <あ、この間の子だ>という気持ち。 でも、ふと思い当たる。 ・・・もう実習終わってるのに、どうしてここ(会場)にいるんだろう? 「何もなかったら、どこか連れてってくれませんか?」 次の日曜、君を乗せて海へ。 季節は初夏。遠浅になった海を眺めながら君の横顔を見つめる。 <この子は何を考えて僕を誘ってきたんだろう?> と、ふいにこちらを向いた君と視線が合う。 とまどう僕。微笑む君。 あの時の君の笑顔に、今でもとらわれたままの僕。 BGM. TECHNICOLOUR BIOGRAPHY by John Howard VIVID VSCD-2893 |
11.09.22:26
|
11.08.23:40
ひとにとって平等なもの。
それは「生」と「死」 「どういう環境に生まれてくるか」とか「どういう死を迎えるか」といった部分は考えない。 ひとは生まれ落ちた瞬間から<死>というゴールに向かって走り続けている。 ただ、そのことを考えないようにしているだけなのだろう。 しかし、完全に忘れ去ることはできない。 逆に、生の裏返しとして強烈な魅力を感じるひともいる。 リスカ少女たちの歪んだ「死」への表現も、そうかもしれない。 なによりも、強烈な<生>を生きているひとほど強烈な<死の表現>への憧れがあるのかもしれない。 自分は、こんな風に死にたい、全身全霊をかけて<自分の死>を表現してみたい・・・。 で、今日の一冊。 「最後に見た風景」(イジマ カオル写真集、美術出版社) http://bookweb.kinokuniya.co.jp/imgdata/large/4568120691.jpg <あなたは、どんな死に方をしたいですか?>という問いを女優たちに投げかけ、彼女たちからの答え(場所・服装・設定)を形にした写真集。 11人の女優たちが「自らの死」を<生き生きと>演じている。 一個の<物体>と化したような、でも、そこから感じられる生命力。 矛盾していると思われるだろうか? そう思うあなたに、ぜひ、手にとっていただきたい。 BGM. Testimony-証言- by NEAL MORSE BELLE ANTIQUE MAR-03846-8 |
11.06.23:51
翻訳本を多く読まれる方なら身に覚えがあると思う。
「はまり役」とも言える「作者」ー「翻訳家」の組み合わせは多い。 特定の作者を追いかけるのと同様、「この翻訳家さんが手がけているのならハズレはないだろう」と思わせる存在。 時々、同じ作者なのに他の翻訳家で読んだら<???>と思う事もある。 ひるがえって、洋画。 最近の劇場公開では、ほとんどが字幕になる。 ほんの数秒の間に情報を伝えなければならず、かなり絞り込まれた<意訳>も少なからずあるという。 でも、思い出して欲しい。 TVでの洋画、それも定番のゴールデンタイムのものでなく、真夜中にこっそり放送されていた映画での、名台詞の数々。 連続ドラマであれば、そのナレーションまで含め、もしかしたらオリジナルにはない「情報」まで含まれたものも少なくなかった。 そこで、「この役者さんの声はこれ!」というイメージが刻み込まれてきた。 時には「最初から日本語喋ってるんじゃないの?」と想わされる事もあった。 ・・・その日本人の名前は分からなくても、聴いていると安心できる<マエストロ>が数多く存在する。 で、今日の一冊。 「とり・みきの 映画吹替王」(とり・みき、洋泉社) 洋画の黎明期から現在まで、第一線で活動を続ける「声の役者」さんたちへのインタビュー。 あえて<声優>としていないのは、そう呼ばれることをよしとしない方も掲載されているから。 明日は休日。 DVDを観て過ごす人もいるだろう。 選べるなら吹替版を観てみて欲しい。 そして、画面の向こうで「命」を吹き込んでいるひとたちへ、ほんの少し想いをはせてみて欲しい。 そうすれば、さらに世界は広がる。 「お楽しみは、これからだ」 BGM Be by PAIN OF SALVATION AVALON MICP-10472 |
